皮膚疾患と治療方法

   アトピー性皮膚炎

当院ではまず、EBM(Evidence-based Medicine:根拠のある医療)に基づき、治療方針をたてていきます。
すなわち、作用・副作用が医学的に明瞭なもの(タクロリムスなどの免疫抑制剤、非ステロイド、ステロイド、抗アレルギー薬など)を
皮疹の状況(部位、程度、将来の変化の予想)に応じ適切に使用しながら、できうる限り、それらの有益性を多く与え、
不利益面が最小限となるよう配慮し、その一方でまだ明白なEBMに基づくと判断できないが、経験的に有益であると判断される治療
(例えば保湿剤など)を併用しつつ、個々の患者さんのQOL(Quality of life:生活の質)を高めるよう努力しています。
民間療法には、いまだ医学的根拠がないものがほとんどで、積極的におすすめできるものはありませんが、ご自身の経験上、
非常に有益と感じたものがある方で、かつ、それを継続してよいのか迷っておられるような場合には、遠慮なくご相談下さい。

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   乾癬(かんせん)

 

皮膚表皮の細胞の角化異常(正常にあかになっておちていく過程の障害)が本質の疾患です。

病変が広範囲に及んだり、顔や首・手背などの露出部に出現する場合には、日常生活上あるいは精神的にも

支障をきたすことが多いものですが、まず他人に関して感染性のないものであること、ほとんどの場合は内臓疾患との関連はないものであることを理解し、また身近な人に理解してもらいましょう。

当院での治療は、これまでどのような治療を受けておられたのか、又は治療を受けるのは初めてか、今後の治療変更による病状の変化はどのようであるか等を考慮した上で、

①活性型ビタミンD3外用薬(数種類ありますが、部位により塗り分けを指示いたします)

②中波長紫外線照射(Narrow-Band UVB)、長波長紫外線照射(PUVA療法)

③重症例では免疫抑制剤(シクロスポリン)やレチノイド内服の併用

④かゆみの強い場合や治療導入がほかの方法ではうまくいかない患者さんでは、一時的にステロイド外用剤を

ビタミンD3外用と併用し、徐々に①や②へ移行といった具合にCase by Caseで対応していきます。

現在、乾癬における皮膚科学的研究は、新しい免疫療法をはじめ、次々と期待のもてる新薬が開発されてきています。

乾癬においても様々な民間療法があるようですが、かえって悪化させたりすることのないよう、

その選択にあたっては当院医師にご相談下さい。

Narrow-Band UVB照射について

310~315nmの非常に限られた波長の中波長紫外線をあてることにより乾癬皮疹のコントロールをはかる治療で、

米国では従来のPUVA療法と平行し、数年前より実施されてきました。

すべての患者さんにおいてPUVA療法より優る効果が出現するわけではありませんが、最近数年の日本での成績は非常に良好です。

これまでの治療でコントロールが困難であった方には非常に有望な手段と考えられます。

ターゲット型エキシマライト(308nm)

ターゲット型エキシマライト(308nm)も開発され、より安全で強力な治療が可能となり、当院でも設置しています。

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   掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

手掌・足底に小水疱や膿疱を生じ、ステロイド外用では繰り返し出没することの多い疾患です。
歯科金属アレルギーや慢性の扁桃腺炎などが誘発因子となる場合もあり、明らかにそれが疑われる場合は、
金属パッチテストや扁桃誘発テストを行い、陽性の場合にはこれを除去するよう、他科との協力のもとにご指導いたします。
まず、この疾患も感染性はありません。日常生活上、感染性を気になさる必要はありません。
治療としては、活性型ビタミンD3や,ターゲット型エキシマライト、中波長紫外線Narrow-Band UBV照射療法、
長波長紫外線照射療法(PUVA)を主体に、亀裂や痛み、痒みがひきにくい場合は対処的に他の手段を用いていきます。
根気強い治療が必要ですが、きちんと加療すれば必ず長く寛解期間が得られます。

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   皮膚癌・皮膚腫瘍・ほくろ

最も重要なことは、その「皮膚のできもの」に何らかの処置をうける前に皮膚科専門医による診断を受けることです。
ほとんど見かけ上、同じように見える黒色の結節でも、全く良性で放置してもよいものから、
早急に処置すべき「悪性黒色腫」のこともあります。
当院では、まず正しく診断することに全力を挙げ、視診のみでは不確かな場合には組織診を行います。
治療は、腫瘍の種類により、レーザー治療、手術治療、液体窒素冷凍凝固療法などに分かれます。
くれぐれも、何かわからないまま、自分で勝手に傷つけたりせず、まず診断をお受け下さい。

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   尋常性白斑

表皮内の色素をつくる細胞が、主に誤った免疫拒絶反応(自己免疫反応)によって消失することにより、白斑となっていく疾患です。
(色素内に細胞障害性物質が貯留することによるという説もあります)。
当院での治療は、長波長紫外線、中波長紫外線(Narrow-Band UVB)、ターゲット型エキシマライトを主体とし、
ケースによってはビタミンDの外用をおすすめすることもあります。
また、非常に限局した白斑の場合には、SBT(Suction Blister Therapy)という、表皮のみの植皮術が有効なこともあります。
まず、症状をご相談下さい。

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   疣贅(ゆうぜい)《イボ》

乳頭腫ウィルスと呼ばれるウィルスによって引き起こされるもので、顔に多発する場合には百イボと呼ばれます。
足底などではウオノメやタコと間違えがちです。
治療は、一般的には液体窒素による冷凍凝固法や、炭酸ガスレーザーによる焼灼法を行います。
ただし、難治性の場合や、冷凍凝固法に伴う痛みをさけたい場合、当院ではSADBEという物質(貼布した局所に軽い炎症を生じさせます)を
イボの上に外用する免疫療法を行い、良好な実績を得ています。

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   しみ・そばかすのような色素沈着の種類と対応

「肝斑(かんぱん)」と呼ばれ、女性のほお骨・額に多く、妊娠、経口避妊薬で悪化することが多いといわれるもの
「炎症後色素沈着」は化粧かぶれ、ニキビ、すり傷跡におこるもの
「摩擦黒皮症」呼ばれ、ナイロンタオル、フェイスブラシなどの頻用で生ずるもの
「光線性花弁状色素斑」といい、海水浴後などに主に肩から背にかけて、コンペイ糖状に生ずるもの
「脂漏性角化症」「老人性色素斑」など、若干盛り上がりを伴い、表面の変化(ガサガサ、ブツブツ)を示すもの
それに「ホクロの悪性化したもの」などが代表的です。
また、長波長紫外線(UVAと記載され、曇りの日にも地表によく届く)により悪化を示す「そばかす」も
シミの一種として認識されているようです。
それぞれ悪化の要因がはっきりしているものは、それを防ぐこと、例えば、症状があれば、できるだけ早くそれを抑え、
紫外線カット(日焼け止めクリーム)を有効に使用したりすることが一番大切です。
しかし、できてしまったものに対しては、ハイドロキノンなど程度に応じた美白クリームの使用やレーザー照射によって対処可能です。
シミの種類が何であるかを専門医に相談されたあと、処置されることをお勧めします。
「脂漏性角化症」の様に保険適応となるものもありますが、保険適応にならない場合は自費診療となります。

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